「ヤマアラシのジレンマ」

2011.12.09

日本の家庭で毎朝繰り返される、たとえば朝の玄関での会話、「じゃ、行ってくる」「今夜は帰りが遅いの」「夕方にならないとわからない」こういった言葉のやりとりは会話ではありません。伝達です。伝達をいくら繰り返しても伝言メモの域を脱していないように思います。夫婦は生まれも生きてきた時間もそれぞれ異なります。新婚生活、子どもの誕生、子育て期、そして子どもが独立して再び夫婦二人になったときなど、それぞれの時期においてお互いの接触の仕方も変わってくるでしょう。

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「ヤマアラシのジレンマ」という話をご存知でしょうか。この話は、哲学者ショーペンハウアーの寓話です。ある冬の日二匹のヤマアラシが寒さに凍えていました。お互いの体を寄せ合って暖をとろうとしたところ、接近しすぎて自分たちの刺で相手の体を突き刺してしまう。