被災者は困るし、納得できない。そこで建設省は九五年三月下旬、マンションの建て替えを促すため、建築基準法の「総合設計制度」の容積率規制を緩和することを兵庫県や神戸市などの被災地の自治体に通知した。総合設計制度というのは、敷地内に住民以外でも利用できる緑地などの「公開空地」を設けた建築物に容積率の割増を認めるもので、通常の容積率の一・七五倍加三〇〇%増しのどちらか低い方を上限に、容積率を割り増しできる。建設省の通知では、この上限規制を超える容積率の割り増しを認めている。被災地の自治体ではこれを受けて、既存不適格建築物を対象に小さな公開空地でも容積率を割り増しできるなどの優遇措置を策定した。これにより、たとえば現行容積率が二〇〇%の地域で、容積率三四五%の床面積を持つマンションを建て替える場合、敷地の四〇%を公開空地にすれば、震災前の容積率と同じマンションが再建できるようになった。
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